JASRAC「音楽教室での演奏にも著作権料」で勝訴。そもそもJASRACってどんな団体?

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JASRAC

こんにちは、ノリスケです。

JASRACが音楽教室での演奏における著作権裁判の第一審で勝訴した、というニュースがありました。このニュース、ネットで大きな話題となりましたが一体どのような意味があるのでしょうか?そして、そもそもJASRACってどんな団体なのでしょうか?気になることをまとめて調べてきました。

JASRACが「音楽教室での演奏にも著作権料」で勝訴。その内容とは?

 

JASRAC

出典:公務員総研

先月28日、ピアノ教室などのレッスンで使われる楽曲の著作権をめぐり、使用料の請求の対象となった音楽教室などが、使用料を請求する側であるJASRACを訴えた裁判で、東京地方裁判所は使用料を請求できるという判断を示し、教室側の訴えを退けました。

音楽教室での著作権をめぐる初めての司法判断で、全国の音楽教室に影響を及ぼすとみられています。

これはどういうことかというと、将来音楽を生み出す側になる可能性がある「金の卵」が音楽を学ぶ場においても、楽曲を使用する場合は著作権を管理するJASRACに使用料を払わねばならない、と命じたということです。

この結果、将来音楽界を背負って立つかもしれない「金の卵」が音楽を学ぶために障壁が生まれるわけで、結局音楽の将来を殺すことになるのではないか、と考えられているわけです。

音楽を守るべき立場にあるJASRACが音楽を殺すようなことをするのは本末転倒ではないか、という主張が各方面からなされているというのが現状ですが、第一審はJASRACの主張にお墨付きを与える形となりました。

JASRACってどんな団体?

JASRAC

   出典:ハフィントンポスト

では、そもそもこのJASRACとはどんな団体で、どのような活動を行っているのでしょうか。

JASRACの正式名称は「日本音楽著作権協会」。

日本の著作権等管理事業法を設立根拠法に、音楽著作権の集中管理事業を日本国内において営む一般社団法人です。

音楽(楽曲、歌詞)の著作権を持つ作詞者・作曲者・音楽出版者から複製権・演奏権などの著作権の信託を受けて、音楽の利用者に対する利用許諾(ライセンス)、利用料の徴収と権利者への分配、著作権侵害の監視、著作権侵害者に対する法的責任の追及などを主な業務としています。

分かりやすく言えば、日本で音楽を使用すれば著作権の使用料が発生するので、それを徴収し著作権者らに分配する役割を担う団体がJASRACです。

ジャスラックと発音します。

JASRACの存在意義とその変容

JASRAC

出典:mottainaihonpo

JASRACは法律を根拠に正当な理由で著作権料を請求しています。

そもそも音楽はタダではありませんし、著作権を管理しその使用料を請求することに何の問題もありません。

にもかかわらず、JASRACが金の亡者であるかのようにネット上などでたたかれるのはなぜなのでしょうか?

JASRAC設立の背景

JASRAC設立の背景には「プラーゲ旋風」という事件がありました。

プラーゲ旋風とは、1931年にドイツ人のウィルヘルム・プラーゲが欧州の著作権管理団体の代理人として、日本の放送局や演奏家に対して高額の著作権使用料を請求した事件です。

まだ日本が音楽著作権の管理などがしっかりしていない時代に、一人のドイツ人が「著作権」を盾に「音楽を使うなら金を払え」と各方面に要求して回りました。

この結果あらゆるところで音楽の使用が困難となり、NHKまでが1年間も外国の楽曲を流せない状態に陥りました。

JASRACも元は「音楽の育ての親」

この事件を受けて「これではいけない」と設立されたのがJASRACの前身でした。

この成り立ちからわかるように、JASRACというのはもともと音楽を自由に流せるようにとつくられた組織でした。

日本の音楽文化が正しく大きく育つことを願って設立されたわけで、最初は音楽の「育ての親」ともいえる存在だったのです。

そしてJASRACができたおかげで、日本においては使用者は安心して音楽を使えるようになり、権利者1人1人への確認もいらず、手間もかからなくなりました。

そして同時に、楽曲使用料の権利者への分配も実現したのです。

まさにいいことづくめでした。

JASRACが変貌した理由

ところが、近年その状況が大きく変わります。

CDの売り上げの大幅な低迷です。

これはJASRACの懐を直撃します。

しかし、JASRAC全体の売り上げはほとんど落ち込んでいません。

実はJASRACの収入は3つの柱から成り立っています。

CDなどの売り上げによる「録音」。

インターネット配信などをはじめとする「複合」。

そして、コンサートホールやライブハウスなどでの「演奏」です。

もう言わなくても分かると思いますが、「録音」の収入減を「複合」と「演奏」で補っているのが今のJASRACなのです。

これまでにもカラオケボックスなどを狙い撃ちし、そして今回標的にされたのが「演奏」をしているとみなされた音楽教室だったのです。

JASRACの問題点

JASRAC出典:横浜みなとみらいホール

著作権者を保護しているはずのJASRACですが、当の著作権者らから批判を浴びています。

その内容は、徴収した著作権料が正しくアーティストに分配されていないというものです。

また、今回のように「音楽を守る」はずの団体が、「音楽を滅ぼす」行動をとっているという批判もあります。

さらにJASRACを運営している構成員のほとんどは音楽著作権者ではなく、そういった人々がJASRACを運営して一部で「多額」といわれる報酬を得ていることに対する批判もあります。

まとめ

JASRACは本来、音楽を守るべき立場であるはずです。しかし、今やJASRACは本来の目的から外れ、著作権料を徴収することのみに固執しているかのようですらあります。音楽メディアの変化で音楽を楽しむことが限りなく無料になりつつあり、新たな著作権者をどう生み出すかが肝要であるとされる今、そのあるべき姿が問われています。

 

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